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辻・撮影監督vs古波津監督 対談#4


古:辻さんとの対談最終回になりました。今回は自画自賛してもらってですね、自分の仕事を振り返ってもらいたいのです。辻カメラ的に好きなのはどのシーンなの?

辻:いっぱいあるけど、時計塔での月光が射す幻想的な雰囲気の中、プリシラ(女)がヴァンソン(男)に手を差し伸べる所かな。
赤城忠治さんの音楽が素晴らしく感情を捉えていて、気持ちがすごく盛り上がる。初めて観た時はぞくぞくっと素敵すぎて身震いしました。

古:自分の仕事抜きにしてもやっぱりそこが好き?

辻:あ。先のが仕事抜きに良いシーンでした。仕事的にはラストの少女が人形を水槽から救い出そうと手を差し延ばすシーンですかね。
ここも、赤城さんの素敵な音楽に相まって、カメラがとてもいい動きをする。すべての技の融合と言うか、マリオネットの感情をよく捉えてます。それが本当にいいシーンになるのです。

古:アンバーの後ろ姿でカメラが静かに上がるところね。いいカットでした。
いろんな思いが集約する瞬間なのに、水槽に手を差し伸べる動作は芝居的には小さいんだよね。そこで映画的にはどうするか、というところで、カメラと音楽が感情を捉えてグッと動いて行くわけです。でも感情と関係なく動いたら台無し。この「捉えて」というのがとても大事ですね。ちゃんと捉えるとあれ以上の早さの動きはないし、音楽もあれ以上盛り上がってはいけない。それが確信犯的にできている素晴らしいデキだと思います。
さて、最後になりましたが、今回は辻さんはプロデューサーとしても活躍したわけだけども、ひとこと聞かせてちょうだいな。

辻:なんというか、マリオネットは僕たちにとっていろいろな意味で挑戦でした。
沢山の実験の中、成功もあったし、多くを学びました。映画として形にしたからには、マリオネットがいかに世界に受け入れら
れ、評価されるのか?しっかりと見てみたい。そしてその評価をバネに自信を持ちたいし次の映画製作に生かしたい。
そしてこのマリオネットは多くの皆さんのご協力のもと製作されました。この想いを共有できた事と監督を信じて下さったみなさんに、ここに感謝の意を表します。
本当にありがとうございました。そして、みなさんのご期待にこれからも応えるべくマリオネットはまだまだ進化し続けます!海外映画祭エントリーでなんらかよいご報告が出来たらととても楽しみにしております。信じれば叶うんだと僕たちが実践したい。
これからもみなさんの応援の程、よろしくお願いします!
海外を見据えた映画づくり、日本映画を盛り上げるべくがんばって参りたいと思います。
ありがとうございました。

古:辻さんありがとうございました!普段からお互い映画については、結構真面目に話をしていますが、あまり面と向かって相手を評価するような事はないから今回はいい機会でしたよ。あらためて、「マリオネット」の撮影はクールで素晴らしかったと思います。
さて、次回はいよいよ主演のプリシラ・レートさんの登場です!世界を飛び回る売れっ子モデルが初めて挑んだ映画主演はどんなものだったのか。お楽しみに!


映画「マリオネット」の詳細はhttp://www.no-work.com/marionette/


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辻・撮影監督vs古波津監督 対談#3



古:さて、辻さん、「マリオネット」では東野高校だけでなく「少女の部屋」もまた重要なシーンだったけど、こちらはこちらでまた違った雰囲気になってる。狭い部屋で複雑な性格の少女をどう撮るか難しかったと思うけど、特に気を使ったのはどんなところ?

辻:少女の出てくるシーンは、マリオネットの中では現実の世界のお話です。
リアリティを求めながらも、少女の複雑な心境を捉えるという所でしかも狭い室内なので特に気を使ったと言えば、少女とカメラの「間」でしょうか。
この「間」が近すぎても遠すぎても、少女の心は捉えられません。心地よい「間」でなくてはいけません。あざとくなく主張せずのいい距離感です。あくまで自然に捉えられていると思う。狭い室内でしたがうまくいったと思います。

古:なるほど。僕も少女の心情を描く上で、少女の世界はかなり女の子に接近したイメージを思い描いていました。必然的にクローズアップが多くなるけど、それが押し付けがましくなく、逆にミクロの想像の世界に誘うようにできていた。
照明もサラサラした空気感で気持ちよかったし、カメラワークも東野高校とつながっているかのような、同じペースの動きを醸すんだよね。全体がいろんな意味で統一感あっていいなあと思う。この動きのペースの統一感は特に素晴らしい。
それからさっきの辻さんの話でもあったけど、被写体とカメラの距離感、両者の動きのバランスがどれもいい。仕上がりの色調もいい。どんなところに気をつけた?

辻:そうですね。映画全体、マリオネットに流れる空気感と言うか、時間がすべてにおいて統一しましたね。
演出しかり音楽しかり、撮影もしかり。すべてがうまくマリオネットの世界を捉えられたのではないでしょうか?
これは一重にスタッフ一同が監督の想いを心底共有出来たからだと思う。スタッフ間の共通言語を探るとこから、マリオネットとはなんだろうとみんなで時間をかけて想いを巡らした成果ではないかな。
撮影の僕に関しても、動きも色調もそれぞれのシーンひとつ、役者の心情を捉える事、すべてにおいてマリオネットとはなんぞや?と想いを巡り巡らした結果ですね。
本当にすべてのパートにおいてそれがうまくいった。ほんまによく出来たいいバランスだと思う。

古:これは一緒にあれこれ提案して練り回した時間が長かったからでしょうね。物作りとしては至福の時間でした。次回は辻さんとの対談#4です!辻さんに思いのタケを目一杯語ってもらいましょう!お楽しみに。


映画「マリオネット」の詳細はhttp://www.no-work.com/marionette/


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辻・撮影監督vs古波津監督 対談#2



古:あれだけの撮影ができるのはロケ地の貢献も大きいね。撮影の立場から見て東野高校はどんな場所だった?

辻:ご覧になった方はお分かりのように、えっ!何処で撮ったの!と言いたくなる不思議な場所でした。西洋でもあり、屋根は瓦で和でもあり、実際、学校ですが村をコンセプトに建てられていて時計塔に続く村々のような、大きな池にアヒルが泳ぎ、大きな橋もありここは染色を産業にする中世の小さな村です。と言われれば、目をつぶらなくても目の前に、生活感溢れる村人達の住む姿が思い浮かぶ。
なので何処をどう切り取ってもこれはマリオネットになるな。と思えるような、素晴らしい場所でした。

古:とにかく粘って撮影してたけど、粘りどころはどこだったんだろう?

辻:してた!ってなんか他人風やなぁ。でもインタビューで客観的な古波津監督やんね。
そうですね。とにかくの粘りどころは、やはり「感情を捉える」でした。
神経研ぎすまして望むわけですが、自分が「ん?」と思ってしまったらそれはダメ。
監督がOKでも、一番近くで捉えてる僕がダメと感じたら「後で後悔するぞ監督」って心で思いながら「もう一回すんません」と言っていました。
これは綿密な監督との想いの共有、恵まれた制作環境がないとこんな風には行きません。
その意味で、信じて任せてくれた監督と、粘れるだけ粘れた制作環境に感謝します。と言っても現場ではお互い眉間にしわ寄せながら何でや? と思ってたかなぁ。


古:そう、お互いこれでいいのかっていう自問自答が激しかった。いいはずなんだけど、あまりに要素が多くてOK出すのに勇気がいるんだよね。実際いいものが撮れている実感はすごくありつつも、完璧かどうかはまた別だから。それは眉間に谷ですよ。

さらに次回に続きます!


映画「マリオネット」の詳細はhttp://www.no-work.com/marionette/


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辻(撮影監督)VS古波津(監督)対談#1


「マリオネット」完成記念ブログ上対談、いよいよシリーズで始まります。
スタッフとキャストの方々からいろいろな撮影秘話を聞こうと思います。私も現場や撮影後にもあらためて聞く事がなかった話など根掘り葉掘り聞いてゆこうと思っていますので、楽しんでくださいね!
まず初回は撮影監督の辻さんから、お話を聞かせてもらいます。(古波津)


辻(撮影監督)VS古波津(監督)対談#1

古:撮影というパートは観客に与える視覚情報を一手に担っているとい う点で重要なのはもちろん、物語を作り出す私の目でもあり、絵本でいう絵の描き手でもある。ただこれを撮ればいいというカメラマンの仕事とは訳が違う。普段いろんな映画を見ていて感心する事は少ないけど、今回の撮影、先日久しぶりに見てとても美しいなあと感心しちゃった。何か普段の撮影とここは大きく違う、という事をした?

辻:あはは。ありがとうございます!
映画「マリオネット」はセリフの無い、いわゆるアートフィルムと言われる映画です。
普段の撮影と大きく違うのは、アートであり、ドラマではないと言うところで具体的にはセリフが無い分、いかに役者の感情を映像的に捉えるか。これがないとお客さんによりよく監督の想いが伝わらないのではないか?
だいぶ企画の早い段階から監督と感情を捉えるカメラワークの話をずいぶんしました。

古:そう、通常のドラマという意味ではだいぶ違う。だけどアートとは言え、いかに物語をドラマティックに刷り込むかが私の課題でね、それをカメラや音楽に振り分けて昇華させようとしているからみんな難しい挑戦をしたんだと思う。
そのカメラの動きもずいぶん複雑な移動をやってるよね。見ている側としては刻一刻とアングルが変わるのは立体的で楽しい。撮る時はどんな事を考えてるの?

辻:撮影のすべてにおいて先の「感情を捉える」と言うところを常に頭に置いていました。
動き=カメラワークに関して具体的には、やはりいかに役者の想いであり、息づかいひとつ自分も同じように感じながら、それこそ刻一刻とリアルタイムで役者と同じ呼吸でいる。
ここが大事で、気持ちを追いかけるのでは遅い訳です。同じ呼吸でいると言うのが大事でそれが出来るとおのずとカメラワークはついてきます。とはいえあまりに複雑すぎて思うように行かないと何度も撮り直しましたね.

古:なるほど、ハッと呼吸したのを追っかけるんじゃ遅くて、一緒にハッとするんだね。
それはすごい反射神経だと思う。辻さん、会話のペースはゆっくりだけど、撮影の反射神経は素早いと思ってたよ。
また次回に続きます。


 映画「マリオネット」の詳細はhttp://www.no-work.com/marionette/


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近日掲載: 完成記念の対談

長い事放置してしまいました。完成試写が済んでしまうとニュースも激減してしまい、そのまま忘れてしまうところでしたが、おっと完成したことだし、記念に何かしましょうと、スタッフ・キャスト総力を上げてブログ上対談を実施します。

近日中に「マリオネット」のスタッフ・キャストによるインタビューをシリーズでアップし始めますので、「マリオネット」製作秘話をお楽しみください。インタビューアーは監督の古波津がつとめさせていただきます。


映画「マリオネット」の詳細はhttp://www.no-work.com/marionette/


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